「胡蝶蘭の育て方を知りたい!」
「胡蝶蘭をもらったけど、お花が終わった後はどうすればいいの?」
「もらった胡蝶蘭を育ててみたいけど、再びお花を咲かせるコツはある?」
このような疑問や悩みを抱えていないでしょうか。
思いもよらず胡蝶蘭の美しさに魅了され、お花が終わった後も育ててみたいと考える人は多いでしょう。胡蝶蘭は丈夫かつお手入れが簡単で、適切な場所に置いて正しく管理すれば、株は50年以上生きると言われています。
この記事では、以下の項目に沿って解説していきます。
- 胡蝶蘭をお祝いでもらった後のお手入れ方法
- 胡蝶蘭のお花が終わった後の管理方法
- 胡蝶蘭を育てるメリット
最後まで読んで頂くことで、胡蝶蘭の育て方に関する疑問が解決し、よりお花を長く楽しめるようになるはずですよ。
目次
胡蝶蘭の育て方|お祝いでもらった後のお手入れ方法
胡蝶蘭の育て方は比較的簡単で、ほとんどお手入れがいらないと言っても過言ではありません。園芸初心者でも、むずかしいことはないので安心してくださいね。
お祝いで胡蝶蘭をもらった後の、お手入れ方法は以下の通りです。
- ラッピングを外す
- 水やりは週に1〜2回
- 温度は15〜25度
- 置き場所は風通しの良いところ
順に解説していきます。
1. ラッピングを外す
胡蝶蘭をギフトでもらった際は、まずは早急にラッピングを外しましょう。
なぜなら、ラッピング材があると水が抜ける場所を遮ってしまい、胡蝶蘭の株が蒸れるおそれがあるからです。
お祝いの記念に、ラッピングのまま数日残しておきたい場合は、底の部分に切り込みを入れましょう。
水抜きできる通り道を確保すれば、胡蝶蘭にとっては心地よい環境であるといえます。
2. 水やりは1~2週に1回行う
胡蝶蘭の水やりは表面が乾いたらおこなうのが基本で、1~2週に1回が目安です。
冬場の湿度が高いときに水苔が湿っているようであれば、1ヶ月以上水を与えなくても良いと考えます。
- 受け皿の水は捨てる
- 常温の水にする
- できれば午前中にやる
胡蝶蘭が枯れる原因として一番多いのは、水のやりすぎによる根腐れです。
また、常温の水を午前中にやることにより、水揚げしやすいメリットがあるでしょう。水苔が、しっかり乾き切っていることを確認してから、1株ごとにお水をあげましょう。
黒柴さん
3. 温度は15〜25度で保つ
胡蝶蘭は気温15〜25度で、空気中の湿度が60〜80度の環境を好みます。
インドネシアやフィリピンの熱帯地方が原産であり、胡蝶蘭は低温で乾燥する場所には弱い性質があります。
日本の四季では対応できない、とくに冬場の置き場所には注意しましょう。
4. 風通しの良いところに置く
胡蝶蘭は直射日光が当たらない、風通しの良い場所が最適な環境といえます。
直射日光が当たると葉の色が変色するおそれがあり、窓際に置く際はレースカーテンをするなどの配慮が必要です。
基本的に人と同じで、明るい快適な場所が好ましく、1日の気温差が激しくなる場所やエアコンの風が直接あたる場所は避けるべきです。
黒柴さん
胡蝶蘭の育て方|季節ごとに注意すべき管理方法
ここでは、胡蝶蘭の育て方に関して、季節ごとに注意すべき管理方法を解説していきます。
胡蝶蘭は四季を通じて、一般的には以下のサイクルで成長しています。
- 春(3〜5月)花が咲く
- 夏(6〜8月)花が落ちる
- 秋(9〜11月)花芽をつける
- 冬(12月〜2月)休眠期
春から秋にかけては、お部屋の気温が15〜25度に保てるように胡蝶蘭の置き場所を考慮しましょう。
水やりに関しても、水苔の表面が乾くのを目安に週1回程度の頻度でおこないますが、夏場は比較的早いペースになります。
胡蝶蘭の植え替えや肥料を施す場合は、花が落ちてすぐの6月頃がチャンスです。胡蝶蘭は寒さや乾燥した空気が苦手なので、とくに冬の置き場所には気をつけましょう。
氷点下になるような厳しい環境の場合は、あたたかい部屋の中央に置いたり段ボールなどで寒気を遮ったりする必要があるでしょう。
冬の水やりは、表面がカラカラになったことを確認してから、常温の水を少なめに与える程度で十分です。
こうして1年を通して見た成長過程を理解しておくと、大きなトラブルもなく胡蝶蘭は元気に育つでしょう。
黒柴さん
胡蝶蘭の育て方|花が終わった後の管理を一挙に解説!
胡蝶蘭の開花時期が終わり、その後も育ててみたいという人は二度咲きにチャレンジしてみましょう。
とくに、ミディやミニの小ぶりな胡蝶蘭は花芽が付きやすく育てやすいのが特徴です。
お花が終わった後の管理は以下のとおりです。
- 花芽の剪定方法から二度咲きまでの流れ
- 植え替え方法
- 肥料のやり方
順番に解説していきます。
1. 花芽の剪定方法から二度咲きまでの流れ
胡蝶蘭のお花が終わったら、花茎を切り落とし二番花に備えます。
胡蝶蘭の花芽は、一般的に気温18度前後の環境でつきやすく、芽がつくのに20〜40日程度かかるといわれます。
花茎をカットする際は、以下のポイントに注意しましょう。
- 根本から数えて3〜4節目を残した上を斜めにカットする
- 園芸用ハサミは火で炙り、消毒してから使用する
- 水やりは花が咲いているときと同様におこなう
花茎を切って花芽ができたら、比較的あたたかい場所で適度に日光を与えます。
環境が良いと、花芽ができてから2〜3ヶ月で二番花が咲きますが、気温が低いと花芽ができても開花にはいたらない場合があります。
2. 植え替え方法
胡蝶蘭の植え替えはお花が終わってすぐではなく、1年後の4〜6月頃が適しています。
2年以上経過した胡蝶蘭は、鉢の中の水苔が古くなり、黒くなったりカビが生えたりして、最悪の場合枯れてしまうこともあります。
胡蝶蘭を植え替える際は、以下がポイントです。
- 1株ずつ取り出し、古い苔や土をやさしくほぐす
- 水で浸しておいた水苔を巻きつけ素焼き鉢に植え込む
- 水も肥料も与えずに2週間程度は半日陰に置く
- その後1〜2ヶ月は10〜15日に1回の頻度で水やりする
胡蝶蘭の株のダメージが強い場合は、無理に植え替えをすると枯れる原因になるため注意が必要です。
黒柴さん
3. 肥料のやり方
胡蝶蘭は、基本的にわずかな栄養分だけで成長できるため、肥料を与えるのは3〜9月の間のお花が終わった後だけで十分です。
葉が枯れたりしおれたりする原因の多くは、肥料の与えすぎにあるとされます。
肥料を与える際は、以下のポイントに注意しましょう。
- 開花終了後は、市販の洋ラン専用肥料を薄めて与える
- 夏場以外の置き肥はダメージの原因になる
- 開花時期や植え替え時、冬場の肥料は与えない
胡蝶蘭は肥料を与えすぎないことが、健康な株を育てるコツといえるでしょう。
胡蝶蘭を育てる3つのメリット
お祝いでいただいた胡蝶蘭を、引き続き育てたいと思った場合も比較的簡単なのが、胡蝶蘭の新たな魅力です。
胡蝶蘭を育てるメリット3つは以下のとおりです。
- 園芸初心者でも簡単
- 丈夫で寿命が長い
- 二度咲きの楽しみがある
順番に解説していきます。
1. 園芸初心者でも簡単
胡蝶蘭は適切な置き場所さえ考えれば、さほどむずかしいことはなく、園芸初心者でも簡単にお手入れできます。
基本的な胡蝶蘭の性質は、あまり水や肥料を好まず、過剰なお手入れはかえって元気がなくなる原因になるでしょう。
子どもや男性でも育てられる手軽さがあるので、初心者でもチャレンジしやすい植物といえます。
2. 丈夫で寿命が長い
胡蝶蘭は寿命が長く、上手に育ててあげることで50年以上楽しめる植物です。
開花時期も1〜3ヶ月と長く、植物の中でもこんなに長く咲いてくれるお花は珍しいのではないでしょうか。
株のダメージを減らして、胡蝶蘭を健康に保つには次のコツがあります。
- 根元に近い部分のお花がしおれはじめたら早めに摘み取る
- 全体がしおれはじめたら早めに花茎を切る
- 切ったお花は切り花で楽しむ
- お花の栄養分を株の生育にまわし、二度咲きに備える
胡蝶蘭の性質を理解すれば、育てる楽しさも魅力の一つとなるでしょう。
黒柴さん
3. 二度咲きの楽しみがある
胡蝶蘭のお花がしおれてきたら、思い切って花茎を剪定し切り花で楽しむことをおすすめします。
花茎を剪定すると、切り詰めた茎の下から新たな花芽が伸びて、再び花を咲かせる準備を始めます。
胡蝶蘭をせっかくいただいたけれど、残念ながらすぐにしおれてしまった場合は、あきらめずに二度咲きに挑戦してくださいね。
胡蝶蘭の育て方に関するよくある質問
胡蝶蘭を育てる際に、悩みの種になりやすいことを集めました。
胡蝶蘭は日当たりの悪い場所でも育ちますか?
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胡蝶蘭は光合成で栄養を蓄える植物なので、日光がまったく当たらないと成長が遅くなり、しだいに株は衰弱していきます。カーテン越しのやわらかな日差しが確保できればベストですが、置き場所にむずかしい場合は明るいダイニングがおすすめです。人も過ごしやすい、風通しの良い場所に置いて楽しむようにしましょう。
胡蝶蘭は屋外においても大丈夫ですか?
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胡蝶蘭は日差しの強い場所や、直射日光に長時間当ててしまうと、葉が部分的に白くなる「葉焼け」の症状が現れます。一度「葉焼け」になると元には戻らないので、葉をカットする必要があるでしょう。すぐに胡蝶蘭を日陰やカーテン越しの窓際に移動させ、やわらかな日差しにあてるように調整してみることをおすすめします。
胡蝶蘭のしおれた花の摘み方を教えてください!
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胡蝶蘭の花がしおれてきたら、早めに手でやさしく摘み取りましょう。花茎全体がしおれていないなら、そのまま残りのお花を楽しみます。株が弱らないうちに花茎を剪定して、株のダメージを減らすのもテクニックの1つです。
胡蝶蘭の冬越しで気をつけることはありますか?
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胡蝶蘭は低温に弱いため、エアコンのきいた暖かい部屋に移動させ、冬越しをさせる必要があります。また、株が休眠期に入るため植え替えや肥料を施すと、急に枯れてしまうおそれがあります。水やりも、カラカラになったら常温の水を少量与えるだけで冬場は十分です。
胡蝶蘭は地植えできますか?
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日本には四季があり、胡蝶蘭の地植えはむずかしいのが現状です。胡蝶蘭の株は、7度を下回ると凍死してしまいます。屋外では冬越しがむずかしいため、寒さが原因で胡蝶蘭は生育できないと覚えておきましょう。
胡蝶蘭に育てやすい品種はありますか?
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胡蝶蘭の原種と言われる「アマビリス」は、花持ちもよく育てやすいのが特徴です。アマビリスはお花のサイズが4〜5cmの中輪ですが、花弁を交配し続けたものが大輪胡蝶蘭です。そのため、アマビリスは現在の胡蝶蘭の基礎をつくったといえる丈夫な品種といえるでしょう。
ミディやミニ胡蝶蘭でも育て方は同じですか?
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さまざまなギフトシーンで人気のミディやミニ胡蝶蘭は、細かい温度条件がなくても株が充実すれば花芽をつける性質があります。大きい胡蝶蘭より育てやすく、置き場所に困らないので、今後も需要があると期待されています。園芸初心者の人は、小ぶりの胡蝶蘭から育ててみるのをおすすめします。
胡蝶蘭の三度咲きは可能ですか?
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胡蝶蘭の株は、快適な環境に適合すれば寿命は50年以上といわれているため、二度咲き・三度咲き、それ以上の開花も期待できます。品種にもよりますが、上手に育てて毎年咲かせたい場合は、ミディやミニ胡蝶蘭が管理しやすくおすすめです。
胡蝶蘭の育て方は簡単!二度咲きにチャレンジしよう
胡蝶蘭の育て方は、他のお花と比べて比較的手間がかからないのが特徴です。
胡蝶蘭は15〜25度の明るい室内であれば生育しやすく、水やりも頻繁におこなわなくても育つため丈夫な植物といわれています。
強い匂いや花粉もなく、どんな人にも好まれる花姿は、お部屋のインテリアとしても最適ですね。
お祝い事でいただいた胡蝶蘭を育てるのも、もう一つの楽しみととらえ二度咲きにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。