胡蝶蘭の花が終わったら？正しい管理方法と二度咲きさせる手順を解説！

「胡蝶蘭の花が終わったらどうしたらいいの？」

「お花が終わってしまった胡蝶蘭を二度咲きさせる方法を知りたい…」

このような疑問や悩みを抱えていないでしょうか。

結論から言うと、胡蝶蘭はお花が終わった後も適切な対応をすることで、翌年も楽しむことができます。ただし、胡蝶蘭を長く楽しむためのお手入れ方法にはさまざまな作業があるので、きちんと理解しておかなければなりません。

この記事では、以下について解説していきます。

• 胡蝶蘭の花が終わった後の手順
• 胡蝶蘭を二度咲きさせる方法
• 花が終わった後の胡蝶蘭の植え替え方法

最後まで読んで頂くことで、胡蝶蘭のお花が終わった後の管理方法に関する疑問が解決し、お花を長く楽しめるようになるはずですよ。

胡蝶蘭は花が終わった後も楽しめる

胡蝶蘭は、花が終わった後でも適切なお手入れを行うことで、再び花を咲かせることができます。

華やかな雰囲気が人気の胡蝶蘭は、結婚式や就任祝い、開店祝いなどのお祝い事にぴったりの贈り物として人気があります。胡蝶蘭は香りが控えめなお花なので、強い香りが苦手な方にも贈りやすくどなたでも喜ばれる花です。

胡蝶蘭は花持ちがいいためすぐ枯れることがなく、簡単なお手入れで数ヶ月間美しいお花を楽しめるという魅力があります。開店祝いなどで贈り先が忙しい場所に贈っても、お世話にあまり手がかからないため相手の手を煩わせることなく安心して贈れます。

また、胡蝶蘭は花が終わってしまっても、適切なお手入れをすれば二度咲きする花です。花が終わっても株が枯れることはなく、胡蝶蘭の寿命は50年以上とも言われています。

お花が終わってしまった後の胡蝶蘭の育て方を理解し、二度咲きにチャレンジしてみてくださいね。

胡蝶蘭というお花の特徴

胡蝶蘭はラン科の植物で、花びらが繊細な蝶のように広がる美しい姿が魅力です。高級感あふれる存在感があり、お祝いの贈り物として喜ばれます。

一般的には白やピンクなどの色が多く、花言葉は「幸福が飛んでくる」や「幸せを運ぶ」などポジティブな意味があります。

胡蝶蘭には色別の花言葉があります。例えば白の胡蝶蘭には「清純、純粋」という花言葉がありブライダルにぴったりです。白はお悔やみの色でもあるので、冠婚葬祭どのシーンにも使える色となっています。

ピンクの胡蝶蘭には「あなたを愛します」という情熱的な花言葉があり、愛の気持ちを伝えたい記念日やプロポーズにおすすめです。

胡蝶蘭の花は「大輪」「中輪」「ミディ」の3種類に分けられます。一般的にお祝い用に用いられる豪華な胡蝶蘭は、「大輪」という種類です。

花の大きさは13cm〜15cmになり、存在感があります。「中輪」や「ミディ」は「大輪」に比べてコンパクトなサイズなので、狭い場所にも飾ることができ、個人向けのギフトとしてもおすすめのサイズとなっています。

いただいた胡蝶蘭を育てる際は、ギフトラッピングを外して風通しの良い場所に置きましょう。ラッピングをそのままにしておくと、蒸れて根が腐る原因となります。

適切なお手入れをすることで長く楽しめるのが胡蝶蘭の魅力です。

胡蝶蘭の花が終わった後の株のお手入れ方法

胡蝶蘭の花が終わった後のお手入れ方法について、以下の流れを確認しましょう。

1. 胡蝶蘭の葉を観察する
2. しぼんだ花は摘み取る
3. 茎を切って株を休ませる
4. 茎を切った後は今まで通り育てる

胡蝶蘭の花が終わった後でも、適切なお手入れを行うことで株を元気に保ち、再び花を咲かせることができます。

1. 胡蝶蘭の葉を観察する

まずは、胡蝶蘭の葉の状態をチェックしましょう。

鮮やかな緑色で艶があり、弾力のある葉は健康な状態を示しています。花が終わった後も、胡蝶蘭は葉に栄養分を蓄え、エネルギーを温存します。

2. しぼんだ花は摘み取る

胡蝶蘭の花がしおれてきたら、しおれた花だけ摘み取りましょう。

しぼんだ花は放置せず、すぐに取り除くことがポイントです。これによって、株が余計なエネルギーを消耗することなく、栄養を蓄えて二度咲きに備えることができます。

また、カビが生えるなど咲いている花への悪影響を防ぐこともできます。

3. 茎を切って株を休ませる

胡蝶蘭の花が終わった後は、花茎を切って株に休息を与えることが大切です。

花茎を切ることで、株はエネルギーを蓄え、二度咲きのための準備を整えます。

4. 茎を切った後は今まで通り育てる

茎を切った後は、これまで通りお手入れを続けましょう。

適切な水やり、肥料、日当たりを与えることで、再び花を咲かせることができます。

花が終わった胡蝶蘭を二度咲きさせる手順

花が終わった胡蝶蘭を再び美しく咲かせるための手順について、詳しく説明します。

1. 支柱を外す
2. 茎を切る
3. 株を植え替えする
4. 風通しの良い場所に置いて水やりをする

それぞれ順番に見ていきましょう。

1. 支柱を外す

まず、株と茎を支えている支柱を取り外しましょう。

支柱のテープを外し、株の根元を押さえながら花が動かないように注意深く支柱を取り外します。茎を傷つけないようにすることが重要です。

2. 茎を切る

次に、花茎を切り落とします。

花茎を切ることで、株を休ませて胡蝶蘭全体に栄養が行き渡ります。花茎を切らずにいると、花茎が養分を吸い取って株に栄養が十分に届かなくなり、二度咲きするのが難しくなります。

花茎を切る前に、カッターやハサミを消毒し、茎の切り口から細菌が侵入するのを防ぎましょう。火で炙ったりアルコール消毒をしたりするのがおすすめです。切り口から雑菌が入ると、胡蝶蘭が枯れる原因になります。

3. 株を植え替えする

続いて、胡蝶蘭の株を植え替えます。

胡蝶蘭はいくつかの株が集まった寄せ植え状態で販売されています。1つの鉢に1つの株だけを植え替えることで、通気性が向上し、株が長持ちします。

胡蝶蘭の植え替えが終わったら、株が乾くのを待ちます。

4. 風通しの良い場所に置き、水やりする

風通しの良い場所に置いて、10～20度前後の適切な温度を保ちながら手入れしましょう。

水のあげ過ぎには注意が必要です。植え替え後に水を上げたらしばらくの間、胡蝶蘭に水やりはしなくて大丈夫です。胡蝶蘭は乾燥に強い植物なので、こまめな水やりは不要です。

胡蝶蘭を二度咲きさせるのにかかる時間は1〜2ヶ月

胡蝶蘭の花が終わった後、花芽が出るまでには約1〜2ヶ月かかります。

花芽とは、葉と葉の間から出てくる小さな芽のことです。花芽はやがて成長し、花を咲かせるための花茎になります。花芽が出た後、数ヶ月で花が咲きます。

花芽を出すためには、適切な手入れが必要です。胡蝶蘭は生命力の強い植物ですが、花芽を出すためにはかなりのエネルギーを使いますので、適切な手入れが不可欠です。

花が終わった胡蝶蘭をすぐに咲かせる方法と来年咲かせる方法

花が終わった胡蝶蘭を再び咲かせる方法には、すぐに咲かせる方法と来年咲かせる方法の2つがあります。

• 胡蝶蘭をすぐに二度咲きさせる場合
• 胡蝶蘭を来年二度咲きさせる場合

どちらも基本的な手順は同じですが、茎のカット方法が異なります。胡蝶蘭の株の状態や、ご自身の希望によってどちらの切り方を選ぶか決めましょう。

どちらの方法でも、胡蝶蘭が元気な状態であることが大切です。葉に光沢があり、5枚以上の葉が残っている状態で挑戦しましょう。

1. 胡蝶蘭をすぐに二度咲きさせる場合

花をすぐに咲かせたい場合は、花茎を根元から3分の2程度残した長さでカットします。

こうすることで、1〜2ヶ月ほどで花芽が出てくることが期待できます。通常は数ヶ月以内に花が咲くことが多いです。

2. 胡蝶蘭を来年二度咲きさせる場合

来年花を咲かせたい場合は、花茎を根元からカットします。

余分な茎を切り取ることで、胡蝶蘭が養分を蓄えやすくなり、元気な花芽が出てくることが期待できます。葉や茎が元気な状態であればあるほど、来年の花が咲く可能性が高くなります。

花が終わった胡蝶蘭の株を植え替えるメリット

花が終わった胡蝶蘭の株を植え替えることで、育成環境が改善されて株を健康な状態で保てるメリットがあります。

胡蝶蘭は通常、寄せ植えの状態で販売されています。寄せ植えとは、複数の胡蝶蘭の株を集めて1つの鉢で楽しむことです。ギフト用の胡蝶蘭は豪華な雰囲気を演出するため、寄せ植えで販売されていることが多くなります。

華やかな胡蝶蘭が楽しめる寄せ植えですが、株が窮屈になっている状態なので、胡蝶蘭にとっては元気に育ちにくい環境と言えます。

植え替えをすることで適切な水やりがしやすくなり、栄養分が行き渡りやすくなるため、胡蝶蘭の二度咲きのためのより良い環境が整います。

胡蝶蘭の植え替えは2〜3年に1度行うのがおすすめです。ベストシーズンは気候が穏やかで花が咲き終わる4〜6月ですが、根腐れや病気になってしまった場合は早めに植え替えましょう。

花が終わった胡蝶蘭を植え替えた後のお手入れ

植え替えた胡蝶蘭のお手入れ方法について、詳しく説明します。

• 日当たり
• 肥料
• 温度
• 水やり

適切な環境で胡蝶蘭を育てましょう。

1. 日当たり

胡蝶蘭は日当たりのいい部屋に置きましょう。ただし、直射日光を当てると胡蝶蘭が傷んでしまうため、窓際のカーテン越しの環境がおすすめです。

熱帯雨林で育つ花なので、なるべくその環境に近づけてあげると長持ちします。冷房や暖房の風が直接当たる場所は避けるようにしましょう。

2. 肥料

植え替え後、1週間前後は肥料を与えずに株を休ませてあげましょう。

植え替え後は株が弱った状態なので、栄養を吸収する力がなくなっています。肥料は元気な胡蝶蘭の状態を良くするものなので、弱っているときに与えても元気になるということはありません。

胡蝶蘭は、生命力が強いため肥料がなくても育ちます。植え替え後は特に肥料を必要としませんが、早く成長させたい場合は、液体肥料を薄めて与えることも良いでしょう。ただし、与えすぎは避けて適量にしましょう。

花芽が出た後は、胡蝶蘭に栄養が必要になるため、洋ラン用の液体肥料を薄めて与えるのもおすすめです。

花が咲いている間は肥料を与えなくても大丈夫です。

3. 温度

胡蝶蘭を育てる理想的な温度は、夜間は18度前後、日中は25度前後です。

植え替え後の胡蝶蘭はデリケートな状態ですので、適切な温度管理が重要です。

気温が10度を下回ると成長が止まってしまう一方で、高温すぎるのも良くありません。35度以上になると傷んでしまいます。

胡蝶蘭は熱帯のジャングルで育つ花であり、原産地の温度に近づけることが長持ちさせるポイントです。日本では4〜6月や10〜11月が原産地の気温に近い季節になるため、これ以外の季節である夏や冬は温度管理に気をつけましょう。

4. 水やり

植え替え後に水やりを行った後、およそ7〜10日の間は水やり不要です。植え替え後は株や根に傷がつき、繊細な状態になっています。新しい環境に慣れさせるために、水やりを控えて休ませてあげましょう。

胡蝶蘭の根は湿気に弱いため、水のあげ過ぎには注意が必要です。水を過剰に与えると、根が腐る「根腐れ」の状態になってしまいます。

冬場は成長が遅くなるため、1～1カ月半に1回程度の水やりで十分です。長持ちさせるためには、しっかり乾き切ってから胡蝶蘭に水やりをすることが大切です。

花が終わった胡蝶蘭についてのよくある質問

花が終わった胡蝶蘭に関するよくある質問をまとめました。

もらった胡蝶蘭の花が枯れ始めたらまず何をすればいい？

胡蝶蘭の花が枯れ始めたら、まずは枯れた花を摘み取ります。しおれてしまった花の茎を適切な長さにカットすれば、二度咲きを楽しめます。花をすぐに咲かせたい場合は、根元から3分の2を残して茎をカットします。来年咲かせたい場合は、花茎を根本からカットしましょう。

胡蝶蘭の根が枯れていた時はどうしたらいい？

根が枯れている場合は、別の鉢へ植え替えを行いましょう。急いで植え替えて乾燥させれば、生き返る可能性があります。胡蝶蘭の根が枯れる原因としては、水やりをしすぎている場合が多いです。胡蝶蘭は乾燥に強い植物なので、乾燥気味な状態を保ちつつ、適度な水やりをすると良いでしょう。

胡蝶蘭の葉が枯れていたらどうしたらいい？

葉が枯れている場合は、枯れている部分を切り取りましょう。胡蝶蘭の葉は本来青々としていますが、だんだん黄色くシワシワになってきた場合、葉の寿命であると考えられます。黄色くなっていても、ハサミで葉の根本から切り取れば大丈夫です。切った後も、新しい葉が自然に生えてきますよ。

胡蝶蘭の花が終わったら適切なお手入れをして来年に備えよう！

胡蝶蘭の花が終わったら適切なお手入れをすることで、翌年もお花を咲かせられます。

花が終わった後の手順はたくさんあるように見えますが、1つずつ作業を分解していくと、そこまで難易度が高いものではありません。他のお花と比べてそこまで大きな負荷がかからないのも、胡蝶蘭の魅力と言えます。

胡蝶蘭の花が終わったら、正しい手順でお手入れを行い来年に備えましょう。丁寧にお世話を続ければ、長い間立派なお花を楽しめるはずですよ。