「胡蝶蘭の寿命はどのぐらい? 」
「胡蝶蘭をもらったけど、お花はいつまで保つの? 」
このような疑問や悩みを抱えていないでしょうか。
胡蝶蘭は、お手入れが簡単で長く咲くことから、さまざまなお祝いシーンでも人気のお花です。現在のところ寿命に関しては諸説ありますが、上手に育てれば寿命がないと言われるほど胡蝶蘭は生命力の強いお花です。
胡蝶蘭は寿命が長いので、ビジネスシーンで役目を終えた胡蝶蘭を持ち帰って育てることもできますよ。
この記事では、以下の項目を中心に解説します。
- 胡蝶蘭の寿命
- 胡蝶蘭の寿命をのばすためのポイント
- 胡蝶蘭が長持ちせずに枯れてしまう原因
- 胡蝶蘭の寿命を知りたい方
- 胡蝶蘭を長持ちさせる方法を調べている方
- 胡蝶蘭に関心がある方
最後まで読んで頂くことで、胡蝶蘭の寿命に関するの疑問が解決し、お花を長持ちさせる方法まで理解できるようになるはずですよ。
目次
胡蝶蘭の寿命は長い!日持ちの良さを解説
結論から言うと、胡蝶蘭は株も含めて寿命が長いお花です。家庭で長く育てられる胡蝶蘭は、愛情の注ぎ甲斐があるお花といえますね。
ただし、胡蝶蘭の寿命と言っても、当然ながらお手入れ方法や切り花などの場合はそれぞれ異なります。
胡蝶蘭自体の寿命や日持ちは以下のとおりです。
- 株の寿命は50年以上!
- お花の日持ちは1〜3ヶ月程度
- 切り花の日持ちは2〜3週間程度
順番に解説していきます。
1. 株の寿命は50年以上!
胡蝶蘭の株自体の寿命は50年以上と言われています。 日本の気候だと約15〜20年は保つと言われているので、お花が終わっても株が枯れてしまうわけではありません。
胡蝶蘭は根腐れや病気にならない限り、何度でもお花を咲かせることができます。丈夫なお花の特徴から、長寿のお祝いにぴったりな縁起のいいお花として多くの人に愛されています。
胡蝶蘭にとって過ごしやすい環境ならば、いきなり枯れてしまうことはありませんよ。
黒柴さん
2. お花の日持ちは1〜3ヶ月程度
胡蝶蘭のお花の寿命は1〜3ヶ月ほどが一般的であり、品種や環境によってはそれ以上もつ場合もあります。
普通に売られている生花の寿命は、どんなに長くてもせいぜい2週間程度が多いかもしれません。それに対し胡蝶蘭は、開花がはじまり最後のお花が散るまでの3ヶ月以上を存分に楽しめる貴重なお花と言えますね。
3. 切り花の日持ちは2〜3週間程度
綺麗に咲いている状態のお花をカットした場合、2〜3週間は楽しめるのが胡蝶蘭の切り花の魅力です。
胡蝶蘭の切り口を5〜10秒程お湯につけたあと冷水に浸すと、より水揚げの効果が高まります。
飾る際も花瓶の中の水はこまめに入れ替えて、雑菌のない状態を保ちましょう。胡蝶蘭の健康を保つため、株を休ませたいときは早めに花芽を切り、切り花で楽しむのもおすすめです。
黒柴さん
胡蝶蘭の寿命をのばすための5つのポイント
胡蝶蘭の寿命をのばすには正しい管理と水やり、必要に応じた植え替えを行うことが基本です。
できるだけ長く楽しむためのポイント5つを紹介します。
- 適度な日当たりと風通しの良い場所に置く
- 水やりは2〜3ヶ月に1回の頻度で行う
- 肥料は成長期に少量だけ与える
- 花が終わったら花芽を切って二番花に備える
- 植え替えは2〜3年おきに行う
順番に解説していきます。
1. 適度な日当たりと風通しの良い場所に置く
胡蝶蘭の好む温度は20〜25度で、明るく風通しの良い室内が適しています。
暑さにはある程度耐えますが、冬場の寒さに弱く湿度の管理は慎重におこないましょう。
日本ではビニールハウスで栽培されており、湿度70〜80%に設定されています。
胡蝶蘭にストレスを与えないためにも、むやみに場所を移動させず、人間が快適と感じるお部屋に置いてあげましょう。
2. 水やりは2〜3ヶ月に1回の頻度で行う
胡蝶蘭の水やりは春秋で2〜3ヶ月に1回が好ましく、季節によって頻度は変化します。
鉢の植え込み材がカラカラに乾いてから、たっぷりと鉢底に水が流れるまで与えるのがコツです。特に冬場の乾燥が気になる時期は、葉に霧吹きをする葉水(はみず)も効果的です。
水やりはなるべく午前中におこない、鉢の受け皿に溜まった水はこまめに捨てて、株が蒸れないようにします。
胡蝶蘭の水やりのポイントとして、葉っぱは加湿ぎみ、根っこは乾燥ぎみにするのを心がけましょう。
ただし、胡蝶蘭を空中栽培する場合は根から水を吸収できないため、霧吹きなどでこまめに水やりをする必要があります。
黒柴さん
3. 肥料は成長期に少量だけ与える
胡蝶蘭は、基本的に肥料を必要としない植物です。
もし与えるとしても、成長期にお花を多くつけるため、少量与えるのが良いとされます。
植え替え後や株が弱っているときに、肥料を施すと枯れてしまうおそれがあるので気をつけましょう。
4. 花が終わったら花芽を切って二番花に備える
胡蝶蘭の花が終わったら、花芽を切って二番花に備えましょう。
胡蝶蘭が成長し次のお花を咲かせるためには、花芽をつける必要があります。咲き終わったお花の根元から、3つの節を残して茎をカットすると、そのすぐ下から脇芽が伸びてきて二番花に備えることができます。
家庭でおこなう場合は、初夏に咲き終わった株を夏に休ませ、翌春にかけて2度目の開花を目指しましょう。
また、花芽が伸びて枝分かれしたら間引きして、元気な枝のほうを残せば問題ありません。
黒柴さん
5. 植え替えは2〜3年おきに行う
胡蝶蘭の植え替えは、鉢内の環境をよくするために2〜3年に1回の目安でおこないます。
温度差が気にならない3〜6月が植え替えに適した季節ですが、根腐れや病気などのトラブルがあるときはすぐに実行すべきです。
お祝いなどでもらった胡蝶蘭は、ポリポットに1株ずつになったものを化粧鉢に植え替えてあるので、翌年3〜6月に一株ずつ取り出し植え替えてあげましょう。
植え替えは頻繁におこなうと根っこを痛めてしまうので、適切な時期を見極めるのが重要です。
胡蝶蘭が長持ちせずに枯れてしまう4つの原因
胡蝶蘭の株が長持ちせずに、枯れてしまう原因は以下のとおりです。
- 水・肥料の与えすぎ
- 直射日光による葉やけ
- 害虫や病気
- 冬場の気温管理
1つずつ見ていきましょう。
1. 水・肥料の与えすぎ
胡蝶蘭が枯れる1番の原因は、水や肥料の与えすぎによる根腐れです。
水やりは植え込み材が乾ききっていることを確認して与えること、受け皿に水が溜まったらすぐに捨てることを徹底しましょう。
胡蝶蘭に愛情を注ぎすぎて、株が弱っている時期に肥料を与えるのは逆効果といえます。
2. 直射日光による葉やけ
胡蝶蘭の葉が茶色や異常な色になるのは、直射日光が当たったことによる葉焼けによるものです。
日当たりが強すぎる場合は、レースのカーテンをひくなどの工夫が必要でしょう。
葉焼けの部分が少なければ、直接日光が当たらない場所に置き換えてあげるだけで、株の健康が保たれます。
黒柴さん
3. 害虫や病気の発生
胡蝶蘭が枯れてしまう原因には、害虫や病気もあります。
胡蝶蘭の根腐れが原因で、葉が軟腐病(なんぷびょう)にかかり、花芽がつかないことがあります。
また、葉に斑点が現れる場合は炭疽病(たんそびょう)の可能性があり、カビの胞子が原因であることが多いでしょう。
害があるハダニ・アブラムシ・ナメクジ・アリは、胡蝶蘭の栄養分を吸い取り、株を衰弱させてしまいます。
胡蝶蘭を野外に出さないこと、花や葉が枯れたら摘んで清潔に保つこと、水をあげすぎないことを守れば、病気や害虫を予防できます。
4. 冬場の気温管理
胡蝶蘭は冬の寒さが苦手で、気温が5度以下の環境には耐えられません。
原産は台湾やフィリピン、マレーシアなどの熱帯雨林に自生する植物であるため、日本の四季に対応できない特徴があります。
低温では株自体が枯れてしまうので、鉢の周りをダンボールで覆うなどの冷えから守る工夫が必要です。
また湿度が50%を下回る場合は、霧吹きで葉に水をかけてあげると乾燥が和らぎ、胡蝶蘭が喜ぶでしょう。
黒柴さん
胡蝶蘭の寿命に関するよくある質問
胡蝶蘭の寿命に関するよくある質問をまとめました。
胡蝶蘭は毎年咲くの?
-
正しく管理することで毎年咲きます。胡蝶蘭は花や葉が散ったり枯れたりしても、株自体が死ぬわけではありません。株の環境が良く、根腐れや病気にかからない状態を維持できれば、毎年お花を咲かせることが可能です。
胡蝶蘭の花持ちをよくするには?
-
水のやりすぎに気を付けましょう。胡蝶蘭は水を与えすぎると根腐れを起こしやすく、花持ちが悪くなります。胡蝶蘭は、もともと木の幹に絡まって育つ着床植物であり、水をあまり必要としないため、根の水浸しを嫌います。
胡蝶蘭は多年草ですか?
-
胡蝶蘭は毎年咲くいわゆる多年草であり、非常に生命力のあるお花です。たとえ弱っていても、葉が1枚でも残ればそこから復活して元気を取り戻す可能性がありますよ。
胡蝶蘭の寿命は約50年!適切にお手入れすれば長く楽しめる!
胡蝶蘭の寿命は長く、開花期間は1〜3ヶ月、株は50年以上もつともいわれています。
胡蝶蘭は「幸せが飛んでくる」「あなたを愛しています」といった花言葉があり、フォーマルシーンでも人気の高いお花といえます。正しい水やりや置き場所を理解し実践すれば、初心者でも簡単に育てられるでしょう。
胡蝶蘭の葉や根の様子をよく観察しながら、適切な水やりをおこなえば何度でもお花を咲かせられます。
胡蝶蘭のお花が咲くと可憐でダイナミックであり、多くの人の心を癒す効果があります。お祝いでいただいた胡蝶蘭を、いつまでも記念花として育てられるのは嬉しいことですね。
正しい胡蝶蘭の育て方をマスターして、長くお花を楽しみましょう。