母の日のプレゼントの定番でもあるカーネーション。しっかりお手入れすることで、冬越しができることを知っていますか?
お花によっても、育ちやすい環境や苦手とする環境は異なりますが、カーネーションは特に気温の変化に左右されやすいお花。虫もつきやすく、病気にもかかりやすかったりと非常にデリケートです。
鉢植えや地植えで育てるのには少し手がかかるため、「冬を越す前に枯れてしまった!」という経験をしたことがある方もいるのではないでしょうか。
カーネーションは、適切な準備や管理を行うことで冬越しをすることができます。
今回は、カーネーションが冬越しするためにはどのようなことに注意すれば良いのか、どんな環境を好むのか、どんな工夫が必要かなどをご紹介します。
寒さを乗り越えて長くカーネーションのお花を楽しみたい方は、 ぜひご覧ください。
- カーネーションの冬越し方法を知りたい方
- カーネーションの冬の間の管理方法や注意点を知りたい方
- カーネーションについて調べている方
目次
カーネーションを冬越しする際のポイント
カーネーションは日当たりと風通しの良い場所を好みますが、寒さや暑さには弱い植物です。そのため、冬越しをするためには温度管理や置き場所に注意することがポイントです。
冬の間は元気がなくなってしまうことが多いのですが、冬眠をしているだけで、土の中ではまだ生きています。
鉢植えのカーネーションが冬越しするためには、外であれば雨風を避けられる場所に、室内であれば日当たりの良い場所に置く必要があります。
特に、日照不足にならないよう日当たりには細心の注意を。気温の変化にも敏感で高温多湿にも弱い植物なので、置き場所には特に考慮が必要です。
冬にカーネーションを管理する際の置き場所
では、具体的にカーネーションが快適に冬を越すためにはどこに置くのが良いのでしょうか。
1. 外で冬を越す場合
カーネーションは気温15〜25℃を好みます。耐寒温度は0℃とされていますが、冬の夜はとても冷え込みますよね。そのため、鉢植えの場合はできる限り室内の日当たりの良い場所に移動してあげるのが良いとされています。
とはいえ、やはり自然のパワーは偉大であったりもします。どうしても冬に屋外に出しておかなければならない場合は、寒さと雨風を凌げる場所を選びましょう。
また、霜にも注意が必要です。地植えの場合は家庭用のビニールハウスなどを利用するのもおすすめ。なるべく気温が大幅に変動することのないような工夫が必要です。
日照不足になると、カーネーションは変色してしまいます。「少し元気がなくなってきたな」と感じたら、日光に当ててあげることも忘れないでくださいね。
黒柴さん
2. 室内で冬を越す場合
室内であっても場所によっては寒い場合がありますが、カーネーションを冬越しさせるにはやはり室内に置くのがベターです。
昼間は日光の当たる窓側に置き、夜は窓側は冷えこむため、玄関など室内の風が入りにくい場所に移すようにしましょう。
カーネーションは急激な温度変化に弱いので、なるべく一定の気温を保つことを意識することが大事です。
気軽に移動させることができ温度変化にも対応できるという点では、地植えの場合も鉢に植え替えた方が安心かもしれませんね。
カーネーションの冬の管理方法
次に、環境や置き場所以外の部分でのカーネーションの冬の管理方法をご紹介します。
1. 水の与え方
カーネーションは湿気に弱いお花で、冬は水をあまり必要としません。
特に、気温の低くなる朝方や夕方に水を与えると凍結してしまうおそれもあるため、水を与える場合は比較的暖かい日の午前中にしましょう。
水を与えるタイミングは、土の表面を触ってみて「乾いているな」と感じる時です。与える時にはお花やつぼみに水が当たらないように気をつけ、根元からたっぷり与えるようにしてくださいね。
2. 肥料の与え方
カーネーションは肥料を好むお花で、真夏を除く開花時期には固形肥料を月に一度(液体肥料であれば週に一度)の頻度で与えるのが良いとされています。
しかし、冬は水と同じく肥料もあまり必要としません。真夏と冬の時期は、肥料を与えることで生育が弱ってしまうためです。
もし冬の間も花が咲いているようであれば液体肥料を与えるなど、カーネーションの様子を観察しながら調整してあげてくださいね。
黒柴さん
3. 病害虫の対処法
カーネーションにはアブラムシやハダニなどの虫が発生しやすく、病気にもかかりやすいです。その病気の多くは、カビやウイルスが原因となっています。
アブラムシなどの害虫を見つけたら、すぐに殺虫剤を株にかけて駆除するようにしましょう。
また、カーネーションがかかりやすい病気の一つに「灰色カビ病」があります。カビにより葉が灰色になり、そのまま放っておくと株全体に広がり枯れてしまうおそれのある病気です。
灰色になってきている葉を見つけたらすぐに剪定し、殺菌剤を散布しておいてください。
多くは湿度の高い梅雨の時期に発生しやすい病気ですが、冬でも病害虫には注意をしておく必要があります。花が変色してしまったら摘み取るようにしましょう。
名残惜しいですが、そのままにしていると灰色カビ病になってしまうことがあります。
>>カーネーションうどんこ病とは?発症時期や原因・治療法をご紹介
カーネーションを冬の間に枯らさないために
最後に、カーネーションを冬の間枯らさないようにするための方法をご紹介します。
1. 根詰まりに注意
根が鉢全体に回りきって窮屈な状態になってしまうと、根詰まりを起こしやすくなります。
根詰まりをそのままにしていると、つぼみが開花しなかったり葉が枯れ下がったりする原因となります。また、カビやすくなってしまい株が痛む原因にもなります。
2. 切り戻しをしよう
カーネーションを翌年も楽しむためには、切り戻しも必要です。花が一通り咲き終わったら茎を半分くらいまで切り揃えましょう。
株をなるべく休ませてあげることで、翌年もまた花を咲かせてくれる可能性が高くなります。
茎が多く窮屈になっているようであれば、間引きもあわせて行うと効果的です。
黒柴さん
3. 植え替えも大事
切り揃えを行なってみて「鉢が小さいかな?」と感じるようであれば、ひとまわり大きめの鉢に植え替えを行いましょう。この際、カーネーションの根があまり深植えにならないように注意します。
本格的な冬が来る前にカーネーションを新しい培養土に植え替えておくことで、翌年も花を咲かせることができます。
植え替え後はたっぷりと水を与え、昼間は日光の当たる場所に置いておくことも忘れないでくださいね。
冬越しのポイントを抑えて翌年もカーネーションを楽しもう!
特徴や性質にあわせたお手入れを行うことで、カーネーションは翌年も花を楽しむことができます。
特にカーネーションは気温の変化に敏感で少しお手入れが難しいといわれる植物であるため、「1年と持たずに枯れてしまった!」という方も少なくありません。
休止期間である冬の間もしっかり手をかけてあげることで、春にはまた花を咲かせてくれる可能性はぐっと上がります。
しっかりとお手入れを行い一緒に冬を乗り越え、カーネーションを長く楽しみましょう。