「サンパラソルって毒があるって本当?」
「サンパラソルを育てたいけど、毒性があるがという話を聞いて本当はどうなのか知りたい」
サンパラソルを育ててみたいけれど、毒性があるからちょっと心配という人もいるのではないでしょうか。
確かにいくら綺麗なお花でも、毒があったら不安ですよね。でも、庭先で育てている人もたくさんいるので、本当に危ないお花なのか気になります。
結論から言うと、サンパラソルは毒性がありますが、扱い方を間違わなければ危険お花ではありません。
そこでこの記事では、サンパラソルには毒性があるのか、安全に育てるにはどうすればよいのかを解説します。
これからサンパラソルを育ててみたい方は、ぜひ最後まで読んで参考にしてください。
- サンパラソルの毒性について知りたい方
- サンパラソルを育てようかどうか迷っている方
- サンパラソルについて知りたい方
目次
サンパラソルには毒性がある
サンパラソルには毒性があると言われています。もともとサンパラソルはマンデビラという花を品種改良したもので、毒性があるマンテビラの特徴をそのまま受け継いでいます。
サンパラソルの毒はどのようなものかまとめてみました。
- サンパラソルの毒はオレアンドリン
- サンパラソルの毒は経口毒性
それでは具体的に説明していきましょう。
>>サンパラソルはマンデビラと何が違う?見分け方や育て方を解説
1. サンパラソルの毒はオレアンドリン
サンパラソルの毒にはオレアンドリンという成分が含まれています。オレアンドリンは毒性が非常に強く、致死量は青酸カリを上回るといわれるほど毒性のある花として知られているキョウチクトウの毒にも含まれている成分です。
サンパラソルのつるを切ってみると、切り口から白くべたべたした乳液のような液体が出てきます。この液体が毒性を含んでいる部分です。
サンパラソルの毒性はキョウチクトウほど強くないと言われていますが、それでも体につくとかぶれたり痒みが出たりすることがあるので注意しましょう。
黒柴さん
2. サンパラソルの毒は経口性
サンパラソルの毒は、口から体内に入ると強い症状を引き起こすのが特徴です。サンパラソルの毒を口から摂取してしまうと、吐き気や嘔吐、下痢、脱力感、めまいなどを起こすことがあります。
間違っても口に入れてしまうことのないように気をつけましょう。うっかり手についてしまったときも口元などを触らず、すぐに水で洗い流してください。
サンパラソルはキョウチクトウ科の花
サンパラソルは毒性があるキョウチクトウ科の花で、つるや葉など全体に毒性があります。そのほかにはどのような特徴があるでしょうか。主な特徴を2つご紹介します。
- サンパラソルは夏に咲く花
- サンパラソルの花の種類は3つ
それぞれの特徴を見ていきましょう。
1. サンパラソルは夏に咲く花
サンパラソルは暑さに強く、夏の直射日光にも負けません。花を咲かせるのは5~10月で、花付きがよいのも特徴です。
サンパラソルはつるや葉など全体的に毒性がある植物ですが、花や葉の表面に毒があるわけではないため、花を触ってすぐにかぶれたりすることはありません。
ただし、萎れた花がらを摘むときは花茎からカットするので、毒性のある白い液が手につかないように気をつけましょう。
>>サンパラソルの花が咲かないのはなぜ?対処法と花を咲かせるポイントを解説
2. サンパラソルの花の種類は3つ
サンパラソルの花には3つのタイプがあります。
サンパラソル:つるが伸びる前から花が咲くタイプ。つるは1.5mほどまでしか育ちません。コンパクトなサイズにまとまるため、玄関などにも飾りやすいです。
サンパラソルビューティー:つるがよく伸びて分枝するタイプ。つるは2m前後まで伸びます。支柱を使って絡ませるように育てます
サンパラソルジャイアント:3m前後までつるが伸びて、直径10~11cmの大型の花が咲くタイプ。ネットに絡ませて緑のカーテンなどにするのに適しています。
花のタイプは異なっても、どれもキョウチクトウ科の花なので毒性はあります。つるや花茎をカットするときは注意しましょう。
サンパラソルの毒は薬として研究されていたが素人は処方してはダメ
サンパラソルの毒のオレアンドリンは強心配糖体という物質を含んでおり、過去には強心剤や利尿薬として利用する研究もされていました。
しかし、薬用に使える量と毒性量との間に差が少なく、すぐに致死量に至ってしまうことから医薬品にすることはできませんでした。
サンパラソルと同様にオレアンドリンを含むキョウチクトウの葉を服用したことによって中毒を起こしたという症例もあるので、素人が調剤したり服用したりすることは、絶対にやめましょう。
黒柴さん
サンパラソルの育て方
サンパラソルには毒性があると言っても、普通に鑑賞している分には危険がありません。花付きしやすく花色も鮮やかなので、上手に育てて楽しみたいですよね。
ここではサンパラソルの基本的な育て方をご紹介します。
1. 乾燥気味に育てる
サンパラソルはできるだけ日光に当て、乾燥気味に育てます。土が湿った状態が続いていると根腐れの原因になるため、土が乾いたら根元にたっぷり水やりするのがポイントです。
つるが伸びると根も張って、土の乾きも早くなるので、小まめにチェックすることを忘れずに。花が萎れる原因になるため、水やりの際は花に水がかからないように気をつけましょう。
2. 支柱を立ててつるを巻かせる
サンパラソルは、成長とともに伸びたつるを支柱にまきつけて立体的に仕立てるのが一般的です。
鉢に植え付ける際、数本の柱を輪で留めた「あんどん」形の支柱を立てておくと、伸びたつるが巻き付いて上へ向かって成長します。
3. 挿し木で増やす
サンパラソルは、1つの株を分けて増やすことはできません。増やしたいときは、挿し木をするのが一般的です。
つるを5~10cmほど切り、赤玉土やバーミキュライトに植えてあげます。挿し木のためにつるを切るときも、切り口から出てくる毒性のある白い乳液に気をつけましょう。
手についたときは水できれいに洗い流してください。
>>サンパラソルは冬越ししない?上手に冬越しさせるコツを解説
サンパラソルの毒性に気をつけて育てる3つのポイント
サンパラソルを安全に育てるために、気をつけるべき3つのポイントをご紹介します。
- 体に触れないようにする
- 口から入らないようにする
- 小さい子どもやペットに注意する
それぞれの注意点について、詳しく説明していきます。
1. 体に触れないようにする
サンパラソルのつるや花茎を切ったときに、切り口から出てくる白い乳液を触らないようにしましょう。剪定や花がら摘み、挿し木などのときは、ガーデニング用の手袋や軍手をしておくと安心です。
また、つるを切ったあとのハサミにも白い乳液がついているので、水できれいに洗うようにしてください。
2. 口から入らないようにする
サンパラソルの毒性は、口から摂取したときに強くなるため、乳液が口の中に入らないように気をつけましょう。
食べることはないと思いますが、乳液がついた手で口元をさわるなどしてうっかり口に入らないように、手入れをしたあとは水で手をよく洗ってください。
黒柴さん
3. 小さい子どもやペットに注意する
サンパラソルの花や葉をさわっただけでかぶれなどは起こりませんが、花や葉をちぎったりむしったりすると、毒性のある乳液にさわってしまう恐れがあります。小さいお子さんがいるご家庭では、子どもが触らないような場所で育てましょう。
また、動物が食べてしまったときも中毒症状を起こしてしまうため、ペットを飼っている場合も注意してください。
サンパラソルの毒性を正しく知って楽しく安全に育てよう
サンパラソルは、夏場にはどんどんつるが伸びて色鮮やかな花をたくさん咲かせるので、ガーデニングの主役にもなります。
毒性がありますが、毒にさわってしまったときは手をよく洗うなど、正しい扱い方を知っていれば十分安全に育てることができるお花です。
手入れの際はガーデニンググローブなどでガードしながら、サンパラソルの栽培を楽しんでくださいね。