「シャコバサボテンをもっと増やしたい」
「シャコバサボテンの摘葉した葉はまだ元気なので、捨てるのはかわいそう…」
そんなときは摘み取った葉茎で挿し芽をして、株を増やしてみませんか?
シャコバサボテンの株は、挿し芽でどんどん増やせます。比較的簡単にできるので、まだ試したことがない人もチャレンジしてみてはいかがでしょう。
この記事では、シャコバサボテンの挿し芽の仕方から発芽したあとの育て方まで分かりやすく説明していきますので、ぜひ最後まで読んで挿し芽に挑戦してみてくださいね。
- シャコバサボテンを挿し芽で増やしたい人
- シャコバサボテンを始めて挿し芽する人
- シャコバサボンについて知りたい人
目次
シャコバサボテンを挿し芽する目的は?
植物を挿し芽や挿し木で増やすにはいろいろな理由や目的があります。シャコバサボテンを挿し芽する場合は、主に次の2つが目的です。
- 株を増やして楽しむため
- 株が古くなって木質化したため
1つずつ見ていきましょう。
1. 株を増やして楽しむため
シャコバサボテンの挿し芽の目的は、ズバリ株を新しく増やすためです。
シャコバサボテンは、11~3月にピンクや赤などの綺麗な花をたくさん咲かせて楽しませてくれる花。
部屋に一鉢置いておくだけでも華やかな印象になり、見ているだけで冬から春の寒い季節を楽しい気分で過ごせますよね。
もっとたくさんのシャコバサボテンを飾りたいと思ったときは、新しく花を買わなくても挿し芽をして株を増やしていくことができます。
自宅用だけでなく、シャコバサボテンを育ててみたいという友達や近所の方に株を増やして分けてあげるのもおすすめです。
2. 株が古くなって木質化したため
「木質化」とは、シャコバサボテンが老化したり生育環境が悪化したりして、茎の根元が樹皮のように茶色くなる現象です。
木質化してしまったときの対処法のひとつとして、健康な部分の葉を使って挿し芽をし、新しく株を増やす方法があります。
シャコバサボテンの木質化について詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
>>シャコバサボテンが木質化する理由は?対処法と予防方法を紹介
シャコバサボテンを挿し芽する方法は?
シャコバサボテンの挿し芽は、特別な道具をそろえる必要もなくとても簡単にできます。シャコバサボテンを挿し芽する方法を順番に説明しましょう。
1. 4~7月に行う
シャコバサボテンの挿し芽は4~7月の間に行いましょう。とくに生育期になる直前の5月が一番適しています。
シャコバサボテンの挿し芽は摘み取った茎根を使って植えるので、花が咲き終わったあとに摘葉するタイミングがベストです。
摘葉するときは、元気な茎節の先端から2~3節の部分を指でひねって切り取ります。硬いときは園芸バサミを使っても大丈夫です。
シャコバサボテンは夏の暑さが苦手なので、もし7月までに挿し芽できなかったときは9月になるまで待ちましょう。
2. シャコバサボテン用の土を用意する
シャコバサボテンを挿し芽するときは、シャコバサボテン用の培養土を使いましょう。もし培養土が手に入らないときは、自分で配合して作ることもできます。
土を作るには、ベースに赤玉土を使いますが、観葉植物用の培養土を利用することも可能です。ポイントは、水はけのよい環境に整えてあげること。
自作するときは、下記の配合割合を参考にしてみてください。
- 赤玉土(小粒)4:鹿沼土2:軽石2:腐葉土2+緩効性肥料
- 赤玉土(小粒)6:鹿沼土2:腐葉土2+緩効性肥料
- 観葉植物用の培養土6:軽石2:バーミキュライト2
黒柴さん
3. 同心円を描くように挿す
鉢に土を入れたら、茎葉を同心円状に植えていきましょう。あらかじめ土を湿らせておくのがポイントです。
発芽したあとも植え替えずに育てるので、円を描くようにバランスよく植えてあげると、成長した後できれいな丸い形にまとまります。
シャコバサボテンの挿し芽を成功させる3つのポイント
シャコバサボテンを上手に挿し芽で増やすポイントを3つご紹介します。
- 茎節を乾燥させる
- 深植えしない
- 日が当たらない明るい場所に置く
1つずつ解説していきます。
1. 茎節を乾燥させる
シャコバサボテンがきちんと根を出すか心配な時は、摘み取ったあとの切り口を乾燥させ、発根させてから挿し芽するとよいでしょう。
日陰で風通しの良い場所に2~3週間置いておくと、切り口から根が生えてきます。
2. 深植えしない
シャコバサボテンを挿し芽する際は、深植えしないように気をつけましょう。適切な深さは、1つの茎節の半分ほどまで埋まる程度。割りばしなどで穴を開けておくと、茎節を傷めずに埋められます。
黒柴さん
3. 日が当たらない明るい場所に置く
発芽するまでは、直射日光を避けて明るい日陰に置きましょう。午前中は日向になっても、午後から日陰になるような場所が向いています。
シャコバサボテンの挿し芽が発芽したあとの育て方
シャコバサボテンが発芽するまでは、土が乾いたら水やりをします。挿し芽から無事発芽したら、新芽を伸ばしてあげるように育てましょう。
せっかく発芽したシャコバサボテンが根腐れなどを起こさないためにも、手入れのポイントをしっかり押さえておくことが大切。ポイントは以下の3つです。
- 水は土が乾燥したらたっぷり与える
- 新芽が伸びたら少しずつ日差しに慣れさせる
- 全体にバランスよく日が当たるようにする
順番に解説していきます。
1. 水は土が乾燥したらたっぷりと与える
発芽後は、土が乾いたら鉢の底から流れ出るぐらいたっぷり水を与えましょう。受け皿をしているときは、根腐れを起こさないよう、水が溜まったままにならないようにするのがポイントです。
また、以下を参考に、時期によっても水やりのタイミングや量を調節してください。
- 10~11月:土の表面が乾いて2~3日たってからたっぷりと。
- 12~3月:水やりは月に1~2回。乾燥気味に育てる。
2. 新芽が伸びたら少しずつ日差しに慣れさせる
新芽が出てくる頃には根もだいぶ伸びてきているので、安定感も出てきます。この頃になったら午前中の数時間、柔らかい日差しに当てる「日光浴」をはじめましょう。
屋内屋外どちらでもよいですが、夏の暑い時期は直射日光を避けた半日蔭などに置いてください。
黒柴さん
3. 全体にバランスよく日が当たるようにする
部分的に成長が早いなと思ったら、日の当たり方が均等ではないことが考えられます。そんなときは、全体的にバランスよく成長するよう、ときどき鉢の向きを変えてどの茎節にも均等に日光を当ててあげてください。
>>シャコバサボテンがぐったりする3つの原因!対処法や枯らさない育て方
シャコバサボテンを挿し芽で増やして楽しもう
シャコバサボテンの挿し芽は、摘み取った葉を土に挿すだけでできるため、初めての人にも簡単です。
花の咲き終わったころが挿し芽に適した時期なので、花の美しさを堪能したあとに、新しい株を増やしてみてはいかがでしょう。
木質化などの症状が出たときも、挿し芽をして株を更新し、若返らせることができます。ぜひ挿し芽のやり方を覚えて、シャコバサボテンの栽培をもっと楽しんでくださいね。