「贈り物」としてのイメージが強いカーネーション。切り花の状態でいただくことはあっても、「自分で育てるのは難しそう…」と思う方もいるのではないでしょうか。
贈り物としては切り花が選ばれることも多いのですが、カーネーションは種まきによって家庭で栽培することもできます。
自分で種まきから栽培したカーネーションを贈り物とするのも、より心が感じられそうですね。カーネーションは、飾っておくだけでもリラックス効果をもたらすといわれています。
今回は、ガーデニングが初めてという方にも分かりやすく、カーネーションを種まきから栽培する方法についてご紹介します。
「カーネーションを育ててみたい」「今育てているカーネーションの数を増やしたい」と考えている方は、ぜひ最後までチェックしてみてください。
- カーネーションを種をまくところから育ててみたい方
- カーネーションの種まきに関して詳しく知りたい方
- カーネーションについて調べている方
目次
カーネーションは「種まき」で増やせる!
カーネーションは種まきから栽培することができます。
また、既にカーネーションを育てていて「もっと花を増やしたい」という場合にも、種まきで増やすことが可能です。
暑い夏が終わり涼しくなってきた時期に種まきを行い、発芽や鉢への植え替えを経て、しっかりとしたカーネーションの株を育てていきます。
適切なお手入れを行い、綺麗なカーネーションの花を増やしていきましょう。
>>カーネーションは植えっぱなしのままでも毎年咲くって本当?
カーネーションの種まきに適切な時期
はじめに、カーネーションの種まきに適した時期はいつ頃なのかを解説します。
1. おすすめは9〜10月頃
カーネーションの種まきに適した時期は、夏が終わり涼しくなってくる9〜10月頃です。発芽気温は20℃前後であるといわれています。
カーネーションの種はとても小さいため、秋風に飛ばされることのないよう、種をまいたら薄く土をかけておきましょう。
育苗箱に種まきを行った場合は、本葉が4〜5枚程度になったら株を1本ずつ育苗ポットに移し替え、寒い冬がくる前にポットの中にしっかり根を張らせるようにします。
2. 4〜5月頃には鉢に植え替える
発芽したばかりの株は寒さにとても弱く、冬場は少し手間がかかりますが、しっかりとした根を張らせるようお手入れを行うことで、春には鉢に植え替えられるほどに成長します。
鉢へ植え替えるまでは月1〜2回ほど肥料を与え、しっかりとした根を張らせるようにすると良いです。春頃までは育苗ポットで育て、4〜5月頃には鉢に植え替えを行いましょう。
カーネーションの種まきに必要な3つの準備
次に、カーネーションの種まきを行う際に必要な準備についてご紹介します。
代用できるものもあるため無理に準備することはないのですが、それぞれに使用すべき理由があります。しっかりとした株を育てるためにも、できる限り揃えておくと良いでしょう。
1. 育苗箱、育苗ポット
種まきから発芽し本葉が増えるまでは、育苗箱もしくは育苗ポットで栽培します。育苗箱で種まきを行なった場合は、本葉が4〜5枚程になったら1本ずつ育苗ポットに移し替えます。
もし育苗ポットの準備が難しい場合は、卵の入っているケースの底に穴を開け、代用することもできます。セパレートになっていることで、切り分けてそのまま植え替えられるため便利です。
1本ずつ小分けにし、栄養を全体に行き渡らせ、それぞれの根をしっかりと張らせることが重要です。そのためにも、育苗ポットか代用品を準備するようにしましょう。
2. 鉢底石、種まき用の土
カーネーションを種まきから育てる際には、鉢底石を敷いてから種まき用の土を入れるようにします。
鉢底石とは鉢やプランターなどの底に敷き詰める石のことを指し、主に水はけをよくするために使用するものです。
土と混ざってしまうことのないよう、底から2〜3cmほどの高さまで鉢底石を敷き詰めるのが良いとされています。
また、鉢底石は軽石でも代用が可能で、どちらも市販されているものを使用することができます。根腐れを起こさないようにするためにも、鉢底石を使用し底に隙間を作っておくようにしましょう。
黒柴さん
3. 月2回ほど肥料を与える
通常のカーネーションは冬の間にたくさん肥料を与える必要はありません。しかし、生育中のカーネーションの場合は、根をしっかりと張らせるために、月2回程度肥料を与えるようにしましょう。
春頃に鉢植えに植え替えるためにも、カーネーションの根を強くし成長させておくことが大切です。種まきの時点ではたくさん準備する必要はありませんが、今後も使用するものですので早めに準備しておいてもいいかもしれません。
カーネーションがよく育つ環境にするために
最後に、カーネーションがよく育つ環境とはどのようなものかを解説します。
カーネーションが元気に育つためには、そのための環境におくことが重要です。成長時期に合わせた適切な環境にしてあげると良いでしょう。
1. 土の性質
基本的には、水はけや通気性の良い土を選ぶようにします。
そのほか、種まきの際には種まき用の土を使用したり、植え替えの際は、肥料の混ざっている土を使用したり、緩効性肥料を土に混ぜて使用するとより良いです。
あまり水はけがよくない場合は、土に川砂を混ぜるのもおすすめです。
カーネーションは比較的乾燥には強い植物ですが、土が完全に乾燥しないよう気をつけながら栽培しましょう。
2. 水と肥料を与える
カーネーションの水やりは、基本的には土の表面が乾いたときに行います。水の与えすぎは根腐れの原因にもなるため、注意が必要です。
発芽までは土が完全に乾燥しないよう水を与えることが必要ですが、成長期は土の表面が乾いたときにのみ、たっぷりと与えるようにします。
また、発芽から冬を越し春に植え替えを行うまでは、冬の間に月2回ほど肥料を与えるようにしましょう。開花している時期には、固形肥料であれば月に1回、液体肥料であれば週に1回の頻度で与えるのが良いとされています。
3. 植え替えをする
鉢の中で根がびっしり詰まってきたようにみえたら、植え替えを行います。張りめぐらされた根をそのままにしておくと根腐れを起こしてしまい、カーネーションが枯れる原因となるためです。
カーネーションを鉢植えで育てる場合は、根詰まりを防ぐために定期的に植え替えを行うようにします。
植え替えの際は、鉢から株を取り出し、根についている土をもみほぐします。根を傷つけないように注意しながら、ひとまわり大きな鉢に植え替えるようにしましょう。
種まきでカーネーションを増やし、翌年も楽しもう!
カーネーションは種まきで増やすことができます。
カーネーションは花の色のバリエーションも豊富にあるため、「違う色のカーネーションを育てたいな」という方にとっても、増やし方を知っていると楽しみが増えますよね。
基本的な育て方やお手入れのポイントを抑えることで、ガーデニング初心者の方でも種まきからカーネーションを育てることができます。
「カーネーションを育ててみたい」「カーネーションの数を増やしたい」「違う色のカーネーションを育てたい」と考えている方は、種まきで栽培する方法をぜひ参考にしてみてください。