生花のアレンジ方法の一つ「投げ入れ」。
「聞いたことはあるけど、イマイチよくわからない」
「フラワーアレンジメントとはどう違うの?」
と疑問に思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そこで今回は投げ入れの基本知識からフラワーアレンジメントとの違い、投げ入れでセンスよくお花を飾る方法などを解説します!
投げ入れについて詳しく知りたい方はぜひ最後までご覧くださいね。
- 投げ入れとフラワーアレンジメントの違いを知りたい方
- 投げ入れの基本的な生け方を知りたい方
- 投げ入れでセンスよく花を生ける方法を知りたい方
目次
フラワーアレンジメントと投げ入れの違い
混合されがちなフラワーアレンジメントと投げ入れですが、両者には明確な違いがあります!以下でそれぞれ解説していきます。
1. フラワーアレンジメントとは
フラワーアレンジメントとは、花器の底に敷いた吸水スポンジを土台として花を生ける方法のこと。いうなれば西洋風の生け花ですね。
スポンジに茎を挿して花の位置を固定するため、立体的で均等な装飾ができるのがポイント。
隙間を埋めるようにたくさんの花を使い、仕上がりは派手さを重視しています。
黒柴さん
2. 投げ入れとは
投げ入れとは、花器に花を投げ入れるように自由な発想で生ける方法のこと。
フラワーアレンジメントとの決定的な違いは吸水スポンジなどの土台を使用しない点にあります。
土台がないため花が安定しないデメリットはあるものの、花が持つ本来の形や自然の美を楽しめることが最大のメリットです。
また、投げ入れは私たちの生活とも関わりがあります。
そもそも自宅に花を飾るときに花瓶に土台を入れる人はそう多くないはず。
花束をもらったとき、庭の花を摘んで生けるとき、お花屋さんでお気に入りの花を買ったとき、私たちは知らない間に投げ入れで花を生けていたのです。
投げ入れの基本的な生け方
投げ入れの生け方は花の基本的な生け方と変わらないため、特別な道具や技術は必要ありません。
花瓶と花、花ばさみさえあればすぐに実践できるのが投げ入れのよいところですね。
- 葉の処理をする
- 花瓶に合わせて茎の長さを調節する
- 花瓶に生ける
1. 葉の処理をする
花を花瓶に生ける前にまず葉の処理を行います。
水に浸かる部分に葉があると腐りやすくなるため、茎の下のほうに付いている葉はすべて取ってください。
バラのようにトゲがある場合、葉だけでなくトゲもハサミで取り除くようにしましょう。
2. 花瓶に合わせて茎の長さを調節する
花瓶の長さに合わせて好みの長さで茎をカットします。
このとき水が揚がりやすくなるように水に浸けた状態で斜めにカットしましょう。
水揚げの詳しい方法については後ほど解説します!
3. 花瓶に生ける
適切な長さになったら花瓶に生けます。
自由度が高い投げ入れには細かなルールはありません。たっぷりのお花を生けるもよし、少しのお花であえて隙間を作るもよいですね。
まずは自分が気に入ったお花を好きなように飾ってみてください。
投げ入れで花をおしゃれに生けるコツ
投げ入れにはルールはありませんが、それでも「なんだかしっくりこない」「もっとおしゃれに飾りたい」と悩んでしまうこともありますよね。
そんな方は以下の3つのコツを意識してみてください。
- 自由な発想で生ける
- 花が広がらないよう花留めを工夫する
- 花に合う花瓶を見極める
1. 自由な発想で生ける
「あえて花を倒してみる」
「左右どちらかに隙間を空けてみる」
「空間を大胆に使ってみる」
など、 投げ入れでは遊び心を取り入れた生け方を試してみるとよいでしょう。
お花を敷き詰めて飾るフラワーアレンジメントと違い、投げ入れでは飾るお花の量や派手さは求められません。
全体をきれいにまとめようとせず、それぞれの花の良さが際立つように生けると自然とセンスのよいアレンジに仕上がりますよ。
2. 花が広がらないよう花留めを工夫する
投げ入れはアートフラワーのように土台を使用しないため、花を固定できません。
特に口の広い花瓶では花が散らばりバランスが悪くみえるため「花留め」で花の位置を固定します。
生け花の世界ではカットした茎や枝を十字にセットする「十文字留め」が主流ですが、一般家庭では気にせず道具に頼ってしまいましょう!
自宅で簡単にできる花留め方法を以下にまとめました。
- 花瓶の口にテープを十字に貼る
- 針金を軽く丸めて花瓶の底に入れる
- ビー玉を花瓶に敷き詰める
他にも簡単にできる花留めの方法をこちらで解説しています。
3. 花に合う花瓶を見極める
おしゃれに花を飾るためには花瓶とのコーディネートも意識しましょう。
たとえば、桜や梅、菊などの和風のお花を洋風の花瓶に生けてもしっくりこないですよね。
花瓶のデザインだけでなくサイズや素材によっても印象が大きく変わるため、タイプの異なる複数の花瓶を持っておくとアレンジの幅が広がりますよ。
投げ入れで生けた花を長持ちさせるには
投げ入れで生けた花を長持ちさせるためのコツを紹介します。
以下の3つのコツを意識するだけでお花のきれいな姿を長く楽しめるようになりますよ。
- 生ける前に水揚げをする
- 花瓶を清潔に保つ
- 常に新鮮な水を与える
1. 生ける前に水揚げをする
投げ入れで花を生ける前には必ず「水揚げ」を行いましょう。
水揚げとは花が水を吸い上げやすい状態にすること。
切り口に細菌や空気が入っていると植物が水を吸い上げる力が弱まるため、きれいに整えてあげることでたっぷり水を吸うようになります。
水揚げの方法はいくつかありますが、初心者の方はもっとも一般的な「水切り」を押さえておきましょう。
水切りとは、水に浸けた茎を斜めにカットして花の吸水力を上げる方法です。
誰でも簡単にできる水切りですが、切れ味のよい花ばさみを使うことと、できるだけ毎日行うことを注意点として覚えておいてくださいね。
2. 花瓶を清潔に保つ
花瓶にはカビや細菌が付着していることもあります。お花を汚さないためにも、生ける前には花瓶を中性洗剤とスポンジでしっかりと洗いましょう。
一輪挿しや細い口の花瓶はスポンジでは洗えないため、その際は歯ブラシやペットボトル用のブラシなどを使用してくださいね。
花を生ける前はもちろん、水を替えるときも汚れを見つけたらすぐに取り除くようにしましょう。
3. 2~3日に一度水替えを行う
お花を生ける際は2~3日に一度は水替えを行ってください。
お花の切り口にはバクテリアが発生するため、水は数日で汚れてしまいます。
汚れた水は花が萎れる原因となるため、できる限り新鮮な水を与えるようにしましょう。
茎のぬめりや変色もすぐに取り除いてくださいね。
黒柴さん
投げ入れで飾るお花がない場合は?
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投げ入れで自由にお花を飾ろう
お花の生け方の一種、投げ入れについて解説しました。
一見難しそうな投げ入れですが、細かなルールや基準が存在しないためお花初心者が取り組みやすい生け方であるといえます。
投げ入れらしい自由な発想で楽しみながら花を生けてみてくださいね!